第7回カンファレンス(12/4開催)の開催レポートを公開しました!

【産保PC第7回(2018年度 第3回)レポート】職場巡視~ありのままの現場を見られる産業保健師になる~

 12月4日、第7回産業保健プロフェッショナルカンファレンス(主催:保健指導リソースガイド)が、東京都千代田区の伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 霞が関オフィスで開催されました。

 今回の産業保健プロフェッショナルカンファレンスのテーマは、「職場巡視」。産業保健師ならではの視点での職場巡視を目指すという意味で、「~ありのままの現場を見られる産業保健師になる~」というサブタイトルを設けました。

 講師はこれまでと同じく村田陽子さん(( 有)ビーイングサポート・マナ代表、保健師)と、亀ヶ谷律子さん(HSプランニング代表、保健師)。両講師は、講義では参加者の理解度に応じて進め、ディスカッションでは各グループに適宜サポートをする等のきめ細やかな対応で、今回も充実した内容のカンファレンスとなりました。

自己紹介から始まったカンファレンス。明るく和やかな雰囲気です。

職場巡視における大前提

 今回は、講師陣より参加者の方々に、当日に向けた準備として下記の宿題が出されました。

 その目的について 、「職場巡視において、法令の順守は大前提です。今回のテーマで何が一番大事かを、皆さんに考えてきてもらいたかったのです」と亀ヶ谷保健師。

【当日までの予習】
①教科書:「公衆衛生看護学各論 産業保健」の職場巡視の部分(出版社不問)を読む
②中央労働災害防止協会 安全衛生情報センターにアクセスし、職場巡視に関する以下の法・規則を読む
 ・労働安全衛生法13条
 ・労働安全衛生規則14条・15条

 「法令の順守を前提として、職場巡視をする際は産業保健の3管理(作業環境管理、作業管理、健康管理)を念頭に置くことが重要です。さらに、5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)の視点で職場を見ることも欠かすことが出来ません」と亀ヶ谷保健師は強調しました。

保健師の視点での職場巡視

 元をたどれば、労働災害の防止のために始まった職場巡視。パソコンでのデスクワークが多くなるなど、開始当時に比べ職場環境は変わっています。しかし、前述の職場巡視の大前提は変わりません。

 「衛生管理者は週に1回、産業医は2か月に1回の職場巡視が義務付けられていますが、保健師にそのような義務はありません。しかし、保健師の視点で職場巡視をすることは、大変意味のあることです。保健師が職場巡視をすることで、働きやすい職場を作るための提案や、保健師が実際に存在し活動をしていることの職場への周知等、保健師ならではのさまざまな活用ができるのです」と、村田保健師。

 村田保健師は、労働衛生ILO/WHO(国際労働機関/世界保健機関)合同委員会のガイドライン(1995年)による産業保健の目的を提示。ガイドラインにおける産業保健の目的を基本にし、各職場での目的に合わせて、視るポイントを変える必要があると説きました。

 そこで参加者は、具体的な職場を想定した巡視のポイントについてディスカッションをしました。

ディスカッション風景。参加者はさまざまな意見を出し合い、講師陣は各テーブルを回りながらサポートをします。

職場巡視の具体的な手順

 「職場巡視は、PDCAで行うことが大切。準備段階では、どこに、誰と行くのか、目的は何かを定めることが必要です。また、前述した事項の決定だけでなく、同行者との日程調整や目的共有、誰にどのような報告をするかも事前に決めておきます」と村田保健師は職場巡視の準備段階から始め、報告書のサンプルの提示等で具体的に手順を解説。参加者はディスカッションで理解を深めました。

 また、職場巡視を受ける現場の方々への接し方についても触れ、「職場巡視の大前提である法令順守は、事業主の責任です。保健師は、そのことを職場の方々に理解していただくこと、さらに事業主や衛生管理者等との連携も大切です」と具体例を提示しながら説明をしました。

 職場巡視後は、見つかった課題の改善に引き続き取り組むことが重要と強調し、参加者が実際の業務で生かせるようなアドバイスとともに、会をまとめました。

 次回のカンファレンスは、いよいよ2018年度の締めくくりです!従来よりも発展的な内容で、会の後には懇親会(希望者のみ)も設けております。2019年の始まりにもふさわしい内容ですので、是非ご参加ください!

【今後の産保PC】

・2018年度第4回 特別編「健康経営の視点での産業保健活動~多職種連携の強化を目指す~」:
  2019年1月22日(火)
  カンファレンス 15:30-17:30
  懇親会 17:30-19:00(希望者のみ参加。軽食をご用意致します)
 お申込み方法等、詳細はこちら



 詳細は決定次第、産保PCのWEBページ(https://pcoh.jp/)にて順次告知をします。また、参加申し込みをされた方々には、開催前に事前アンケートにご協力をいただいております。今後の産保PCの内容充実のために活用させていただきますので、ご協力いただけますと幸いです。

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