産保PC第5回(2018年度 第1回)カンファレンス(9月11日開催)の開催レポートを公開しました!

保健指導 【産保PC第5回(2018年度 第1回)レポート】

 9月11日、産業保健プロフェッショナルカンファレンス(主催:保健指導リソースガイド)の第5回(2018年度 第1回)が、東京都千代田区の伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 霞が関オフィスで開催されました。

 2年目を迎えた当カンファレンスの第1回目である今回は、過去最高の参加人数を記録。事業所、健康保険組合、健診機関勤務の34歳以下で産業保健経験7年未満の保健師43名が参加し、これまでと同じく村田陽子さん((有)ビーイングサポート・マナ代表、保健師)、亀ヶ谷律子さん(HSプランニング代表、保健師)のサポートのもと、熱いディスカッションを繰り広げました。

「保健指導」と聞いて思いつくことは?

 今回のテーマは、「保健指導」。産業保健の現場では必須業務である反面、どのように携わればよいのか悩みが尽きないのも、保健指導です。

 まず、日頃行なっている保健指導とは何か。単に疾病のある人への生活指導ではなく、健康な人が健康を保つため、やりがいを持って働くため、より良く生きるための支援であることを確認しました。

「誰に、どうなってほしいのか」を考える

 保健指導の場面で、私たちは多くの人たちに出会います。保健指導の目的は、疾病予防だけではありません。そのため、「保健指導」という時間を通して「誰に、どのようになってほしいのか」を意識して関わることが重要なのです(村田保健師)。

 そこで参加者は、「誰に、どのようになってほしいのか」をテーマに、グループ内でディスカッションしながら考えていきました。

 村田保健師は、「体調に問題を抱えている人には、体調を良くするという目標があります。しかし、問題を意識していない人に保健師の問題を押し付けても、相手にとっては「ありがた迷惑」です。

 誰が誰の問題解決をしようとしているのか、その意識により関わり方が大きく違います。問題解決の主体を変えることで変化する保健指導を提示しました。

~保健指導デモンストレーションで学ぶ~

 保健師が相手の問題点を探り問題解決をしようとする面談ではなく、相手が自身の問題を自ら解決できるように関わる保健指導とは、具体的にどのようにすればよいのでしょうか。村田保健師は、ロールプレイングという形で、その一例を示しました。

 配役は、村田保健師が保健師役、相手役は参加者の一人であるA子さん。A子さんは自ら手を挙げて協力してくださいました。事前の打ち合わせは一切なしの、ぶっつけ本番。実際に行われる保健指導の現場と同様の状態でのデモンストレーションです。

 デモンストレーションは2パターン行われ、それぞれの違いを学びました。

~デモンストレーション後の感想~

 パターン1と2の違いについて、村田保健師は下記のように解説しました。

 「パターン1は、本人は体重を減らしたいと言っていますが、健診結果が特に問題ないので、積極的に行動しなくてもいいのではと保健師側が判断し、特に積極的に問題解決をしなくても良いのではないかと思って関わっています。パターン2は、彼女が体重が増えてしまったことを問題としているので、それを解決したい理由、体重の増加がなくうまくいっていた時の様子を聞いていきました。彼女が望んでいる状態に、どうしたら近づけるのかを考えてもらえるよう質問をしていきました。」

 実際に村田保健師と対話をしたA子さんは以下のような感想を持ちました。

 「パターン1の時は、話しにくいと感じました。何も解決してないのに面談を終わらせようとしている感じ。パターン2では、とてもスムーズに会話が進み、ただ質問に返答しているだけなのに、たくさんのことを考えさせられたし、気づきがありました。また、最後に村田保健師から今日の面談についてどうだったか聞かれたとき、自分自身が今日学んだ事は何だったのかを振り返ることができました。」

まとめと次回以降の産保PC

 最後に亀ヶ谷保健師より参加者へ、スキルアップに向けた資料を用いてのアドバイスがありました。

 「皆さんはいま、保健指導の技術を磨く時です。今日学んだ相手の悩みを聞き出す術も、一回では身に付きません。問題解決や目標に向かって自分がいま何ができて何ができていないかを考えながら、自己研鑽していってください」(亀ヶ谷保健師)。

 今回も参加者の方々の満足度が高い、白熱した会となりました!

【今後の産保PC】
さて、次回以降の産保PCの予定です。
今年度は、第4回目の開催が平日の昼間になりますので、ご注意ください。
多くの方々のご参加をお待ちしております!

〇第6回(2018年度 第2回)
  「メンタルヘルス」:2018.10.23(火)18:30~20:30
〇第7回(2018年度 第3回)
  「職場巡視」:2018.12.4(火)18:30~20:30
〇第8回(2018年度 第4回)
  応用編「健康経営を意識した関連職種との連携」:
  2019.1.22(火)午後(予定)

 開催場所等の詳細は決定次第、産保PCのWEBページ(https://pcoh.jp/)にて告知をします。また、参加申し込みをされた方々には、開催前に事前アンケートにご協力をいただいております。今後の産保PCの内容充実のために活用させていただきますので、ご協力いただけますと幸いです。

関連ニュース:
若い世代の産業保健師を育成するプロジェクトがスタート【キックオフカンファレンスレポート】(2017/6/7) ▶
産業保健師のキャリアとして必要なものとは?【産保PC第1回(2017年度 第1回)レポート】(2017/7/7) ▶
「保健指導の基本姿勢」 保健指導を受ける立場になり対象者に寄り添える産業保健師に【産保PC第2回(2017年度 第2回)レポート】(2017/9/13) ▶
「心が健康な人」を増やす・支えていくことが産業保健師ならではのメンタルヘルス事業の心得【産保PC第3回(2017年度 第3回)レポート】(2017/11/30) ▶
「職場巡視」 現場で一緒に考えられる”味方、サポーター”になることを目指して~「産業保健師が行う職場巡視」について話し合い~【産保PC第4回(2017年度 第4回)レポート】(2018/2/26) ▶