厚労省が「働く女性の実情」を公表~女性活躍推進法に基づく取組状況を解説

 厚生労働省はこのほど、『平成29年版 働く女性の実情』を取りまとめ、公表した。
 労働力不足が懸念される中、人材の多様性(ダイバーシティ)の観点からも女性の活躍推進の重要性が高まっている。
 そのため平成29年版では「女性活躍推進法に基づく取組状況」について詳しく取り上げている。

報告書『働く女性の実情』の概要

 『働く女性の実情』は、昭和28年から毎年公表している報告書で、政府や研究機関などの各種統計調査をもとに働く女性の状況などを分析。平成29年版は2部構成で、Ⅰ部では「就業状況や労働条件など働く女性に関する状況」と「女性活躍推進法に基づく取組状況」について、またⅡ部では「働く女性に関する厚生労働省の施策」について取りまとめている。

 平成27年8月に成立し、翌28年4月に全面施行された「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(「女性活躍推進法」)では301人以上の労働者を雇用する事業主は、自社の女性活躍に関する状況把握や課題分析を実施したうえで数値目標を含む行動計画を策定。「採用した労働者に占める女性労働者の割合」や、「男女の平均継続勤務年数の差異」など1つ以上の情報を公表するとともに、都道府県労働局へ行動計画策定の旨を届け出ることが義務付けられている。

 また行動計画を策定、届け出た企業のうち、女性の活躍推進に関する状況が優良な企業は認定マーク「えるぼし」(3段階を設定)が付与されている。

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平成29年版での報告内容~えるぼし取得企業の大幅な増加~

 『平成29年版 働く女性の実情』によると、女性活躍推進法で義務付けられている行動計画策定届は、平成28年6月末から平成30年6月末までほぼ全ての事業主から届け出が行われていた。

 また「えるぼし」認定は平成28年6月末時点では105社だったが、平成30年6月末時点では630社と、2年間で大幅に増加している。行動計画の策定・取組が努力義務になっている300人以下の企業でも、147社(23.3%)が「えるぼし」を取得していた。

 一方、女性活躍推進法に基づく行動計画や情報公表項目については、厚生労働省が運営する「女性の活躍推進企業データベース」を使って公表することができ、平成30年6月末時点で13,306社が登録。このうちデータベースで情報を公表している企業は9,276社で、301人以上の企業においては「男女の平均勤続勤務年数の差異、又は男女別の採用10年前後の継続雇用割合」を公表している割合が最も高かった。

 データベースの公表情報によると、「採用した労働者に占める女性労働者の割合」は全体の平均値で39.8%。産業別では「医療・福祉」が71.7%と最も高かった。また「管理職に占める女性労働者の割合」は、全体の平均値で14.3%だった。

報道発表「平成29年版 働く女性の実情」を公表します~「女性活躍推進法に基づく取組状況」をまとめました~(厚生労働省)
女性活躍推進法特集ページ(厚生労働省)
女性の活躍推進企業データベース(厚生労働省)