厚労省 長時間労働が疑われる事業場の監督指導結果を公表

 厚生労働省はこのほど、平成29年度に長時間労働が疑われ、労働基準監督署が監督指導を行った25,676事業場の指導結果を公表した。対象となった事業場のうち、11,592事業場(45.1%)で違法な時間外労働を確認。このうち実際に1カ月あたり80時間を超える時間外・休日労働が認められた事業場は8,592事業場にのぼった。

 監督指導の対象となったのは、各種情報により、時間外・休日労働数が1カ月あたり80時間を超えていると考えられる事業場や、長時間にわたる過重労働で過労死等に係る労災請求が行われた事業場。今回公表された監督指導は平成29年4月から平成30年3月までに行われた。

 報告によると、監督指導を受けた25,676事業場のうち、全体の約7割にあたる18,601事業場で労働基準関係法令違反があった。

 このうち、違法な時間外労働が認められたのは11,592事業場で、時間外・休日労働の実績が最も長い労働者の時間数が月80時間を超えていたのは8,592事業場。中には月200時間を超えていた例も264事業場で認められている。

 ほかにも賃金不払残業が1,868事業場であり、過重労働による健康障害防止措置の未実施が2,773事業場で確認された。これらはすべて法令違反にあたり、是正勧告書が交付されている。

 一方、過重労働による健康障害防止措置を講じるよう指導したのは20,986事業場。具体的には長時間労働を行った労働者に医師の面接指導を受けさせる、時間外・休日労働を月80時間以内に削減させる、といった指導が行われている。

 また労働時間の把握が不適正だった4,499事業場については、厚労省で定める「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」(労働時間適正把握ガイドライン)に適合するよう求めた。

 厚労省は今後も、長時間労働の是正に向けた取り組みを積極的に行っていく考え。

報道発表「長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導結果を公表します」(厚生労働省)