国立がん研究センターとヤフーが連携 検索で「がん情報サービス」を表示

 国立がん研究センターがん対策情報センターは、ヤフーと連携し、スマートフォン版「Yahoo!検索」の検索結果画面上部に、国立がん研究センターが運営する「がん情報サービス」が提供している病気の概要や症状、原因などの情報提供枠を新たに設けたと発表した。対象となる検索ワードは、各種がんの病名などで、病気の概要や症状、原因などがまとめて上部に表示されるようになる。

インターネットでの正しい医療情報の入手、適切な治療選択へつなげる

 内閣府が行った「がん対策に関する世論調査」では、60歳未満の半数以上が、がんの治療法や病院についての情報源として”インターネット”と回答している。

 しかし、インターネットの検索結果に掲載されているがん治療法情報のうち、診療ガイドラインなど科学的根拠にもとづく治療法(標準治療)に関する情報は半分以下といった調査結果もある。インターネットの検索サービスから正しいがんの情報にたどり着くのは難しく、インターネットでの医療情報の収集には課題がある。

 国立がん研究センターがん対策情報センターは、「正しい情報に基づいて、国民のためのがん対策推進を支援する」ことを使命とし、ウェブサイト「がん情報サービス」からの情報発信とともに、全国のがん診療連携拠点病院などに相談窓口である「がん相談支援センター」を設置し、さまざまな情報提供活動を行っている。

 しかし、インターネットでの情報提供では、検索サービスで検索すると多数の情報が表示され、多くの方が「がん情報サービス」にたどり着きにくいのが現状だ。そこで、今回の取り組みで国立がん研究センターとヤフーは連携し、インターネットでの正しい医療情報の入手と、さらには患者の適切な治療選択へとつなげていくことを目指すという。

医師の9割が「ネットで正しい情報を得るのは、容易ではない」

 医師の9割は「ネット検索で正しい医療情報を得るのは容易ではない」、8割が「ネット検索より医療従事者に聞いてほしい」とそれぞれ考えている――オンライン医療相談サービスを運営する「Mediplat」が行ったアンケート調査で、医師の多くはインターネットで得られる医療情報について正確さの見極めが必要と考えていることが分かった。

 調査は、メドピアの連結子会社のMediplatが運営する医師専用コミュニティーサイト「MedPeer」に登録している医師530人から回答を得たもの。テレビ、雑誌、新聞、インターネットで発信される医療・健康情報のうち、医師からの信頼がもっとも高いのはインターネットだった。誤った情報が混在している問題はあるものの、情報を見極めるリテラシーがあれば参考になる情報を取得できると評価している。

 一般人がネット検索で自分の症状に合った正しい情報に「容易にたどり着ける」と答えた医師は4%。「たどり着けるがコツが必要」(42%)、「難しい」(52%)、「絶対にたどり着けない」(2%)とを合わせると、9割が否定的な意見をもっていることが分かった。また、医師の8割が「自身の症状についてはインターネット検索よりもまずは医師など医療従事者に直接聞いてほしい」との考えを示し、3割の医師が「インターネット上の情報で自己診断・処置をした患者の対応に困った経験がある」と回答した。

国立がん研究センターがん対策情報センター
平成26年度がん対策に関する世論調査(内閣府)
Differences in the Quality of Information on the Internet about Lung Cancer between the United States and Japan(Journal of Thoracic Oncology 2009年7月)
Mediplat